1.海水魚を飼う前に

「海水魚は大変そう・・・」と良く言われますが、上手に飼育し始めれば、そんなに大変なことはありません。
しかしその波にのるまでが、試行錯誤の連続だと思います。
とりあえず最初は簡単な器材で初めてみたところ、数日で魚が次々と死に、原因もわからず、
駆け込んだショップのいいなりで高価なバクテリア剤に散財し、結局は挫折してしまう人も多いようです。
最初の失敗を防ぐコツは、立上げ当初から、信頼できるショップの方や、知識のきちんとある飼育経験者に相談し、
最初からある程度予算に余裕を持ち、なるたけ便利な器材を揃えてしまうことだと思います。
色々な器材は、飼育を楽にするためのものであることがほとんどだからです。
簡単な器財のみで飼育できるのは、むしろ上級者です。


そして当然のことですが、飼育の難しさは、「どの魚を飼うか」によって大きく左右されます。
まず簡単な魚からチャレンジして、水を作りながら徐々に飼育のコツをつかんでいくといいと思います。
一番飼育がしやすいな魚は・・・磯にいるメジナやコトヒキなどの小魚なのですが、ショップではなかなか売っていませんね!是非近くの海に探しに行きましょう!
・・・とはどうしてもいかない場合、ショップの店員さんに「飼育が簡単なこは?」と相談するのがいいでしょう。

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さて、以下は私論です。
海水魚を飼っている方は、シュノーケリングやダイビングなどで、是非実物の海を見て欲しいと思います。
クマノミのご夫婦が、じゅうたんのように大きなイソギンチャクでフサフサと戯れる様、
砂浜にポツンとある岩に住み着く、色々な小魚や不思議な生物たち、
広大なサンゴ礁に群れるミスジやデバスズメの美しい姿、
これらが日本のショップでは、たった2~300円で売られているのが信じられないと感じます。
この魚たちが、どんな環境で生活をしているのかを実際に確認することで、魚やイソギンチャク、サンゴ、ライブロックの貴重さを体験して欲しいと思うのです。
日本は黒潮にのって魚達が流れ着く、素晴らしい島国です。
ショップで売ってるのとは全く違う、海で生き生きとしている魚達の本当の色を、是非見てください。
ついでに、家で待つ魚たちが喜ぶ生餌もお土産にできるかもしれません。

尚、私はサンゴやイソギンチャクなどの無脊椎は飼育していません。
器具も高価だし、魚飼育の水槽とは根本的にシステムが違うし、薬が使えないし、環境破壊も気になるし・・・
でも一番の理由は、海でスケールの大きな「実物」を見たいからです。
家で飼育はしないけれど、私は泳いで、世界中のサンゴ礁を楽しんでいます。


2.飼育環境の準備・水槽を置く場所について

・環境

あまり直射日光が当たる場所だと、コケもすぐ生えるし、特に夏場は水温が上がって大変です。
玄関は気温の変化が激しく、またなかなか目が行き届かないので、リビングが理想だと言われています。

そうは言っても日本の家庭事情、場所がどこというより、毎日良く見て、ちょっとした変化に気がつくことが重要ですよね。

・床

ちょっとしたことで海水がかかってしまうこともありますので、床には下にビニールシートを1枚引いたり、
台の下にコンパネを1枚敷くなどの、床の保護対策を 最初からしておいたほうがいいと思います。
(後になったらできませんから)

・壁

水しぶきが結構あがりますので、普段はフタをしていても何かにつけて塩がこびりつきます。うちは水槽の後ろにつっぱり棒を渡し、ビニールのカーテンを吊り下げています。

・台

水槽は意外と重いので、しっかりした台の上に置くのが望ましいです。
専用の台を使用できるといいですが、自作される方も多いです。
鉄製だと海水がかかって錆びてしまい、長年経つと朽ち果ててくるので、木製がいいと思います。

・コンセント

ポンプ、照明、エアレーション、ヒーター、プロテインスキマー、クーラー等々、機器が増えるにつれて、コンセントの数がどんどん必要になってきます。
最初からある程度の数を確保しておくといいと思います。
海水がかかると漏電の危険があります。地震等で水がかからない工夫が必要です。


3.飼育機器の購入

・水槽

ガラス製とアクリル製があります。(うちは両方使っています。)
アクリル製はガラスに比べて軽いですが、傷が付くと目立ちます。もちろんガラス製は、割れる可能性もあります。
最近は角が丸くなってる水槽も見かけますが、継ぎ目がなく、水槽の中が一体的にきれいに見えて素敵です。
価格は小さいもの(45cm)なら3,000円台から、大きいと(90cm以上)10万円を越すものまであります。
ショップでは中古のものも見かけますが、アクリルの継ぎ目などは経年劣化が心配です。

安いアクリル水槽は、薄いので水を入れるとちょっとふくらんでしまったり。
そしてできるだけ大きい水槽のほうが、水温や水質が安定して飼育しやすいですし、魚のケンカも防げると思います。

できるだけ、大きい水槽をオススメします。

・海水

きれいな海が近所にあればいいのですが、大量に汲んでくるのも大変なので、少なくとも水槽設置当初は、人工海水を使用するのがいいのではないでしょうか。
案外この人工海水の素というのが、お金のかかるものでして、なかなか悩ましいものだろうと思います。
恐らく100リットルの海水を作るのに、海水の素はだいたい2,000円位はかかると思います。
当然ですが、食塩はダメです。

適温の水で海水の素をよーく溶かし、濃度をきちんとはかり、エアレーションをしてから使用しましょう。
塩素は揮発するので、エアレーションすることにより、カルキ抜きの効果もあります。

すぐ使うのであれば、コントラコロラインなどのカルキ抜き剤を使用します。

・ろ過層

ろ過のシステムは色々な種類があり、どれが一番いいのか、というのは考え方によって様々です。
のちのち色々な種類を紹介していきたいのですが、要は飼いたい生物が飼育できればいいわけです。
でもとにかく、何かしらはろ過のシステムは必要なので、ここでは「必要だ」ということだけ触れておきます。

・照明

海水魚飼育には、照明は不可欠です。
色々な形があり、水槽の上にフタのように置いたり、水槽の壁に吸盤でつける水中式や、クリップ式など、 用途や好みに応じて選べます。価格は通常の照明なら、3,000円台~15,000円位といった所でしょうか。
サンゴを飼育するには、数万円もする「メタルハライドランプ」という強力な照明が必要になります。

・蛍光灯

最近は種類も豊富で、様々な色を楽しむこともできます。
海水魚はブルー系の蛍光灯を使用される方も多いです。
茶ゴケも目立たなくするので、インテリア的にはきれいかと思います。
しかしブルーが強いと魚の本来の色合いが分かりづらくなるので、私は白色を使用しています。

・ヒーター&サーモスタット

海水魚は25~27度位で飼育される場合が多いですので、一定の水温を保つために、冬はヒーターが必要です。
電気式で、水温が下がると自動的にヒーターのスイッチがONになるようなものがいいと思います。価格は、両方でおそらく6~7,000円位だと思います。
サーモ内蔵型のヒーターも多数あります。

・水温計

数百円なので、ペタっと水槽の壁に付けてあげてください。
水温の上がりすぎや下がりすぎには常に注意が必要です。
下の赤い部分をかじるような魚がいる場合は気をつけて。(笑)

・比重計

水槽の水分は、意外とどんどん蒸発するので、塩分濃度を測るために比重計が必要です。 たぶん2~3,000円位だと思います。

・サンゴ砂

一般的に海水魚の水槽には、サンゴ砂を敷き詰めていることが多いです。
下記にあげるナチュラルシステムでは不可欠ですが、オーバーフローでも敷いている方が多いようです。
バクテリアを繁殖させるので、水質を安定させるという説もありますが、
逆に病原菌の温床になるため、敷かないほうがいいという方も少なくありません。

砂を敷かないほうが、断然水の回転はよくなる為、飼育は楽だろうと思います。
どうしても底を白く見せたいのであれば、パウダー状のものを、うっすらとというのはどうでしょうか。

4.ステップアップのために

・プロテインスキマー

海水の汚れを除去するための道具で、ケースの中で猛烈にエアレーションをして、泡と一緒に上がってきた汚れを
すくい取ってしまう構造になっています。
例えるなら、カレーなんかを作る際に、お鍋の中を思いっきり沸騰させたほうがアクが効率良くすくえますよね。
まさにあんな感じです。(笑)
構造はシンプルなのですが、案外値が張るものでして、小型のものでも8,000円位、ベルリンシステム向けの本格的なものは、50,000円位するものもあるようです。 自作される方も多いようです。
ちなみにプロスキは、私はろ過だとは考えていません。あくまでたんぱく質の除去のみの、補助的な道具です。

・殺菌灯

水に直接紫外線を照射して、病原菌を減少させるために使用します。 たいてい筒状で、その中を水が通るようになっています。

白点病の発生が著しく減るため、飼育がグンと楽になるので、絶対に買って損はない道具だと思います。
価格は、大きさによりますが、たぶん1万円台~5万円台位だと思います。
電球は切れていなくても効果が徐々に薄れていくそうです。早めの交換を心がけましょう。(最低年1回)

・海水クーラー

クーラー夏場は水温がどうしても上がってしまうので、クーラーがあるとやはり魚への負担も軽くなります。クーラーはメーカーや大きさにもよりますが、40,000円位~150,000円位もします。
人間のクーラーよりも高いじゃないか!と思われるかもしれませんが、・・・ええ。全くその通りです。(泣) そして当然、電気代もなかなかかかります。
音も結構うるさいですし、背面からは温風が出て部屋も暖まるので、
さらに人間のクーラーも付けたくなります。(笑)
でも、あると夏場の飼育が全然楽になります。
特に、日中留守にされるご家庭の場合、その間室温が高くなっていると思われるので、
是非是非おすすめです。

水槽の上に付けるファンもありますので、クーラーをどうしても購入しないのであれば、それでも案外有効だと思います。
ちなみにファンなら3,000円位で買えると思います。
ただし、お部屋のクーラーとの併用をおすすめします。

 

・・・他にも色々な機材が販売されていますが、水質向上に効果的なのはこの辺かと思います。


そのほかのグッズ

・バックスクリーン

手軽な値段で色々なデザインのものが販売されています。背景を貼るだけでぐっと華やかになります。
お好みで使用されるといいと思います。ブルー系が明るくていいかな?

・コケ取り

水槽のガラスには、結構茶色いコケが付きます。
写真のものは、マグネットで水槽を挟んでいて、内側の汚れを手軽にとることができます。
しかも水に浮くので、ポロっと外れたときも取るのが楽です。
そのほか、柄が付いたブラシタイプや、専用の拭き取る布やスポンジなどもあります。

・バケツ

何かと色々使用します。2~3個あったほうがいいと思います。

・エアポンプ

単一乾電池式のものでも、100Vの電源のものでも、魚を一時的に隔離するときや、海水を作るときなど、色々と使用しますので、ひとつは買っておくといいと思います。
100Vで強力なものですと、アデックスの101、水心SSPP2、テトラOX-75なんかは静かでパワフルです。
乾電池式だと、ナショナルのは静かで故障も少なく、電池も長持ちする気がします。
乾電池式は釣具屋さんに行くと売っています。

・灯油用のブコブコポンプ

正式名称は分からないのですが、赤い頭のあれです。オフシーズンになるとなかなか売ってません。
水替えのときに頻繁に使用します。(あ、当然灯油と兼ねないでくださいねぇ)
意外にすぐ切れたり詰まったりして使えなくなります。うちでは毎年買い換えてます。(こわしすぎ)

・水質テスター

アンモニアや亜硝酸、pHなどのテスターが色々市販されています。チェックをするのは確かに参考になりますが、 要は魚が元気に生きていれば問題ないわけなので、興味のある方は試してみていいと思います。

価格は1,000円~3,000円位で、用途や方式によって様々です。


6.大事なのは水作り

水槽のセッティングが出来たら、すぐに魚を入れたくなりますがここはまず我慢です。
とにかく最低1日は海水を回して水質を安定させるのがいいと思います。

お水だけ飼ってもバクテリアが生成されないので、ぼちぼち生き物を入れていくわけですが、
最初に入れる魚は、丈夫なこで、かつごく少ない数をいれてください。バクテリアは、自然と増えて行きます。

魚の排泄物からは、アンモニアが発生します。アンモニアや亜硝酸は魚にとって猛毒です。
バクテリアの働きにより、その毒は安全な硝酸へと変化して行きます。
水槽を立ち上げて間もないときは、バクテリアが少ないため、魚はその「毒」の中を生きなければなりません。
ですから最初の魚は最も過酷な状況を生きなければならないのです。

どちらにしても、水槽の中に元気なバクテリアを生成していくために、生き物を入れる必要があるのですが、
最初に入れる魚(=スターターフィッシュ、パイロットフィッシュとも呼ばれます)は、無駄な犠牲になってしまわないよう、丈夫な種を選びましょう。
ちなみに、ぬか床のように、バクテリアが繁殖したろ材を分けてもらう、というのもとても有効な方法です。

スターターフィッシュには、ショップでおすすめされがちな、「デバスズメ」でもいいでしょう。
比較的丈夫で、穏やかで、エサも良く食べ、色もきれいなのですが、何より安価なのがおすすめされる理由でしょうか。
ちなみにうちでは、磯で採集した「コトヒキ」という魚をいれました。
ものすごく丈夫で、乱暴で、エサも良く食べ、模様はシンプルですが、何よりタダです。
結局、無事犠牲にもならず、すくすく成長し、海に返しました。


7.いよいよ生き物を入れていきます

魚の種類や数、組み合わせによって飼育の難しさには雲泥の差があります。
なので、その方それぞれの予算や広さなどに応じて、方法は使い分ければいいと思います。
例えば、小さなコトヒキ1匹だけだったら、金魚用の外掛けワンタッチフィルターでも飼育できそうな気もします。(笑)
極端な例ですが、そういう訳です。

どんな魚が飼育しやすいかなどは、ご自身で模索していくのが楽しいんだとは思いますが、
まぁまず基本的には、タイドプールなどで採集した魚は比較的丈夫な魚が多いと思います。
でもここで大事なのは、「魚を入れすぎないこと」と、「同じ種類の魚はあまり多く入れないこと」だと思います。
魚の数が少なければ、色々な方法のろ過で飼育することが出来るでしょう。
また、何故か同じ種類の魚はケンカすることが多いと思います。(これは種類によって極端に差がありますが)

・ショップで魚を購入してきたら

いきなり魚を入れないで、「水あわせ」をして魚だけを入れましょう。
ショップの水から、自分の水槽へと病気を移されたら、泣くに泣けません。ショップの魚は輸送のストレスなどから、病気を持っていることが多々あります。
魚の入った酸素入りビニールを、袋ごと水槽にしばらく浮かせておいて、まずは水温を合わせ、その後袋の中身を全てバケツに移し、水槽の水を少しづつ入れて様子をみながら、最後は魚だけすくって水槽に移してあげてください。
トリートメントタンクを用意し、薬浴をしてから水槽に入れると、病気の持込が減ります。

魚の病気と言うのは、魚自身にかかるというより、水槽の水や濾過層全体に蔓延するというイメージです。(怖いでしょ)
魚の入れ方ひとつで、最悪の場合「水槽リセット」なんていう悲劇が待っています。

・海で魚を採ってきた場合

海から来た魚は、病気にかかっているということは普通少なかろうと思います。
なので、うちでは水温合わせだけをしたのち、魚だけを水槽内に入れています。

ただ、飼育するためには、とにかくエサを食べてもらうようにしなければいけません。
その日からなんでも食べる魚もいれば、いつまで経っても餌付かない魚もいます。
餌付けるためには、隔離された水槽で、アサリなど食べやすいものから慣らして、徐々に人工のエサに切り替えて行き、餌付いてからデビューさせることも良くあります。


8.ろ過について

魚飼育関連の雑誌を眺めると、今や飼育機器は果てしなくあります。
同様に、ろ過のシステムにもさまざまな方法があり、自分にあった方法を見つけるのは難しいと思います。
ここでは、代表的と思われる方法を、ごくごく簡単に紹介したいと思います。
ただし、飼育されている方それぞれに考え方がありますので、くれぐれも、なつ個人の私論だととらえて下さいね。

・外部フィルター方式

外部フィルターは、密閉式、また会社によってはパワーフィルターなんて呼ぶところもあります。
有名なものに、「エーハイム」社などものがありますが、たくさんの会社から色々なものが発売されています。
ポンプで吸い出した水を、密閉式のフィルターに通して、水槽に戻すという方法です。
期間限定で展示される水槽や、お店などのイケスなんかでも良く見かけます。

手軽ですし、安価ですみますが、極端に大きな水槽や、魚の数を増やすとなると、水質維持は難しいと思います。
(透明度が保てずに、何台も買い足す方もいるようです。) 定期的にホース掃除などが必要です。
能力は、海水魚飼育の場合、その機器に書いてある対象水槽サイズよりも倍はあるものを選んで下さい。(60cm水槽で使うなら120cm水槽用など)
ライブロックやプロテインスキマーなどと併用して使用するというのもひとつの方法です。
中にいれるろ材も、購入したセットそのままでは、残念ながら効果が薄いものが大半のようなので、サンゴ砂などのろ材を追加して使うといいと思います。
水槽内でエアレーションなどすることにより、密閉式による酸素不足を解消すると、更にバクテリアが活発になります。

・上部フィルター方式

水槽の上部に、ふたのようにフィルターが内蔵されているというものです。
ろ過層の上部はウールマットになっていて、水が通り抜けるようになっています。
下部はろ材が入っていて、水が満たされているので、まぁ言うなれば「ウェット&ドライ」方式ですね。
水槽のフチに引っ掛ける「外掛け式」も、原理は同じです。
ただ実際これだけで長期にわたって海水魚を飼育するのは、初心者にはオススメしません。
ろ材を交換するので生物ろ過は期待できません。何か補助的なものを追加したほうが良いでしょう。

・オーバーフロー方式 (ウェット)

一番オーソドックスで、スタンダードな方式です。「従来式」なんても言われます。
ワタクシもこの方式をメイン水槽に使用しています。

まず水槽の下部に穴を開け、そこに長いパイプを差込み、パイプの突端が水面に出るくらいに設置します。
すると、あふれた水が、そのパイプから下に流れてきますよね。
パイプの下には、ろ過層を設置します。ろ過層にはサンゴ砂などのろ材を敷き、その中を水が落下していきます。
ろ過層のした面にポンプを設置し、水を吸い上げて、上の水槽にろ過された水が戻る。というのが基本の流れです。

たくさんの魚を飼育するには、このオーバーフローが一番いいのではないかと思いますが、
いかんせん初期投資が少々必要です。(飼育用と、ろ過用に、2つ水槽が必要なわけですし)

・モナコ方式

ベルリン式と併せて、「ナチュラルシステム」と呼ばれ、最近増えてきた飼育方法です。
ただし、上級者向けの方法ですので、初心者がいきなりこの方法をして、ライブロックを無駄にしている、ということも近年よく見受けられます。ライブロックは、自然の海の岩を削ってきた、生き物の固まりです。絶対に無駄にしないで欲しいです。

で、この方式。簡単にいうと、「プレナム層」と呼ばれる底面のサンゴ砂の厚い層と、「ライブロック」による生物ろ過に頼った方法です。
どうやら元々はモナコにある水族館が採用している方式のようで、なんとサンゴ砂の層は70cmもあるそうです。
でもそんなのは無理なので、かわりにスノコなどを敷いて、サンゴ砂の下層域の代用とするようです。

うまくいけば水替えも不要のようですが、かなり自然に頼った方法なので、生物が死滅したりした場合には、
いい状態に戻すのが大変かもしれません。
そのためエサは最低限にし、魚の数も少なくする必要があると思います。
この方法は、無脊椎(サンゴやイソギンチャク等)を飼育するには有効だと思いますが、
これのみの方法では、魚を飼育したい方には不向きだと考えます。

・・・・・・・でもモナコの水族館を見てみたいわぁ。(笑)

・ベルリン方式

モナコ式同様、上級者向けの飼育方法です。
底面にサンゴ砂を敷き、ライブロックをいれます。そして大事なのが強力なプロテインスキマーです。
プロテインスキマーで海水中の有機物も取り除くため、微量元素を添加したり、水換えを多少するようです。

モナコ式が無脊椎向けなのに比較すると、こちらの方が無脊椎に加え、多少の魚を飼育することができます。
しかし魚を入れると水質維持が難しく、途中で断念される方もいらっしゃるようです。
うまくいけば、サンゴ等の無脊椎をレイアウトすることができ、憧れの美しい水槽を作ることが出来ます。
もちろんうまくいってる方もたくさんいらっしゃいます。

 

ま、とにかくどんな方法であれ、飼育したい生き物が元気に生きればいいわけなのです。
色々な方法を組み合わせたり研究したりして、ご自身に合った方法を選択し、
ゆくゆくはうちの父のように、”自分で考えた方法で特許を取る”位の心意気で臨んでくれたらうれしいです。

何より大事なのは、水槽のシステムや水質よりも、かわいいかわいい魚たちですからね。